2020/03/22 11:09

淹れながら漂う香りに、ああなつかしい、と思った。飲んで思い出すのは、これは北地蔵。薄暗いのに陰気ではなく艶のある店内で食べた地蔵ぱん(地蔵商店で作られていたぱん、ぱんはひらがなで書く)。

それを口に含みながら飲んでいた深煎り珈琲の味だ。


ぐっと胸が苦しくなるほどなつかしい味。

味をつくることは、また会えることでもあると思う。


珈琲店 北地蔵は、札幌時計台裏にあったお店で、二十歳前後に私が働いていたところです。